ノルウェー式シングルスとは?ペースと練習の組み方
ノルウェー式シングルスは、ポイント練習を1日1回にして強度を抑える方法。51分の練習例と今の練習の変え方、3分走と1km走を取り違えないための考え方を整理します。
ポイント
- シングルスは、ポイント練習が1日1回という意味です。 閾値より少し下で反復し、最後の1本まで追い込みません。
- 余力は、次の練習を続けるために残します。 週3回のポイント練習は、始めるための必須条件ではありません。
- まず今の練習を1回置き換えます。 休養日は残し、目標タイムではなく現在の走力からペースを考えます。
シングルスは、何が「1回」ですか?
ノルウェー式シングルスは、ポイント練習日に、強度を抑えた反復走を1回行う組み方です。それ以外は楽なジョグが中心。同じ日の朝夕に行う「ダブル閾値」との違いで、週1回しか走らないという意味ではありません。

狙うのは第2乳酸閾値(LT2)より低い強度です。この境目を超えると乳酸が安定しにくくなります。ジョグより負荷はあっても、最後まで余力を残します。より高い強度のノルウェー式4×4とは別の練習です。
なぜ余力を残すのですか?
一度の速さより、次の練習も続けられることを狙います。火曜日に頑張りすぎて木曜日のジョグを休むなら、火曜日だけ速くても一週間はうまく回りません。短い休息も、毎回を競争にしないための区切りです。
研究で分かっていること
2023年のレビューはエリート選手の練習を整理し、2024年のコーチの実践研究は、限界まで追い込まず反復する方法を報告しています。ただし、市民ランナーのシングルスが他の計画より優れる、故障が減る、と証明した試験ではありません。以下は練習の参考例です。
実践方法の出典はNorwegian Singlesのコミュニティガイドです。効果を検証した試験ではありません。
今の練習に、どう取り入れますか?
まず、今ある1回を置き換える
| 今の一週間 | 最初に考える変更 |
|---|---|
| ジョグがまだ不定期 | まず続けられる習慣を作ります。週3回のポイント練習はまねしません。 |
| ポイント練習が週1回で安定 | その1回を置き換え、走る日数と週の総時間は増やしません。 |
| ポイント練習2回に、速いロング走もある | まず1回を置き換えます。速いロング走も負荷に含め、追加しません。 |
新しい週間計画ではなく、今の計画を見直す表です。土台が必要なら有酸素の基礎づくりから始めます。
1回のメニュー例

反復走に慣れた人向けの例です。今の練習に合わせて本数を減らしてください。
- 楽なジョグで10分ウォームアップ。
- 3分を8本。現在の12〜15kmレース相当のペースを出発点とし、遅い側から始めます。
- 間に1分休息を7回。立つ、歩く、ごくゆっくり走る方法があります。
- 楽なジョグで10分クールダウン。
合計51分、反復走は24分。 最近の記録からレース等価タイムを推定できますが、計算値だけで閾値以下とは確認できません。きつさが増す、力まないと完走できない場合は、遅くするか切り上げます。
その日のきつさと、次の練習が普段どおりできたかを記録します。トレーニング負荷計算は記録の補助です。疲れが次の練習に残るなら、ジョグか休養に替えます。
参考文献
- (2026). Implementing the Method — Norwegian Singles. Norwegian Singles community guide.
- (2023). Does Lactate-Guided Threshold Interval Training within a High-Volume Low-Intensity Approach Represent the Next Step in the Evolution of Distance Running Training?. International Journal of Environmental Research and Public Health.
- (2024). Training Session Models in Endurance Sports: A Norwegian Perspective on Best Practice Recommendations. Sports Medicine.