マラソン ペース表 — サブ3〜サブ6完走タイム早見表
このマラソンペース表は、1kmあたりのペースごとに5K・10K・ハーフ・フルの完走タイムと時速(km/h)を並べたものです。目標タイムから必要なペースを逆算するときも、いつものジョグが何時間相当かを確かめるときも、同じ行を横に読むだけで済みます。太字の4行は、サブ3・サブ4・サブ5・サブ6をそれぞれクリアできる、表内で最も近いペースです。
| ペース | 時速 km/h | 5K | 10K | ハーフ | フル |
|---|---|---|---|---|---|
| キロ4分00秒(サブ3クリア) | 15.0 | 20:00 | 40:00 | 1:24:23 | 2:48:47 |
| キロ4分30秒 | 13.3 | 22:30 | 45:00 | 1:34:56 | 3:09:53 |
| キロ5分00秒 | 12.0 | 25:00 | 50:00 | 1:45:29 | 3:30:59 |
| キロ5分30秒(サブ4クリア) | 10.9 | 27:30 | 55:00 | 1:56:02 | 3:52:04 |
| キロ6分00秒 | 10.0 | 30:00 | 1:00:00 | 2:06:35 | 4:13:10 |
| キロ6分30秒 | 9.2 | 32:30 | 1:05:00 | 2:17:08 | 4:34:16 |
| キロ7分00秒(サブ5クリア) | 8.6 | 35:00 | 1:10:00 | 2:27:41 | 4:55:22 |
| キロ7分30秒 | 8.0 | 37:30 | 1:15:00 | 2:38:14 | 5:16:28 |
| キロ8分00秒 | 7.5 | 40:00 | 1:20:00 | 2:48:47 | 5:37:34 |
| キロ8分30秒(サブ6クリア) | 7.1 | 42:30 | 1:25:00 | 2:59:20 | 5:58:39 |
日本の主要目標タイムとの対応:サブ3は約キロ4分15秒、サブ3.5は約キロ4分58秒、サブ4は約キロ5分41秒、サブ5は約キロ7分06秒、サブ6は約キロ8分31秒が必要です。太字の行はいずれもこの必要ペースより速めに取ってあるので、維持できれば貯金が残ります(キロ5分30秒ならサブ4に対して約8分)。秒単位の正確な計算には上のペース計算機でカスタム距離とタイムを入力してください。レース当日に持ち運べるラップカードはペースバンド作成ツールで作れます。
距離別ペース配分の戦略
最適なペース配分はレース距離によって変わります——5Kで有効な方法はマラソンでは致命的です。研究エビデンスと距離別の実践プランをまとめました。
ネガティブスプリット vs イーブンペース
ネガティブスプリットは後半を前半より速く走ること、イーブンペースは最初から最後まで一定のペースを保つことです。RenfreeとSt Clair Gibson(2013年、International Journal of Sports Physiology and Performance誌)は2009年世界選手権女子マラソンを分析し、最速の上位4分の1は序盤10kmを相対的に抑えて入り、35km以降にむしろ加速していたことを示しました。前半に飛ばして後半失速するポジティブスプリットは、特にフルマラソンで遅いタイムと強く相関します。
最も多い失敗:オーバーペース
Santos-Lozanoら(2014年)はニューヨークシティマラソンの完走者190,228人を分析し、速いランナーほど5kmごとのスピード変動が小さく(男性7.8%、女性6.6%)、遅い完走者ほど変動が大きい(最大14.4%)ことを示しました——速すぎる入りは、後半のはっきりした失速となって表れます。
5Kのペース配分
5Kは十分短いため、積極的なスタートが可能です。イーブンまたはわずかなポジティブスプリットを目指しましょう。最初の1kmを平均ペースより3〜5秒速く、2〜4kmはリズムに乗り、最後の1kmで追い込みます。
10Kのペース配分
10Kは5Kより我慢が必要です。目標ペースまたは2〜3秒/km遅いペースでスタートし、7kmまでイーブンを維持してから徐々にペースを上げていきます。イーブンスプリット戦略が最も効率的です。
ハーフマラソンのペース配分
ハーフマラソンではペース管理がいっそう重要になります。最初の3kmは目標ペースより5〜10秒/km遅くスタートします。ピート・フィッツィンジャーは4km目までに目標ペースに入り、17kmまで維持し、残りの4kmで余力を使うことを推奨しています。
マラソンのペース配分
マラソンのペース配分は容赦がありません。前半でわずか10秒/km速すぎると、グリコーゲンが枯渇する最後の10kmで数分のロスにつながります。理想はネガティブスプリット、少なくとも完全なイーブンペースです。
ジャック・ダニエルズは、目標ペースより10〜15秒/km遅いスタートで、10kmまでに徐々に目標ペースに上げることを推奨しています。
コースプロファイルへの対応
ベルリンマラソンのようなフラットなコースでは、1kmごとのペースを一定に保つ走り方が有効です。起伏のあるコースでは「イーブンペース」ではなく、体感のきつさを一定に保つ走り方(イーブンエフォート)が有効です——上りでペースを落とし、下りで取り戻します。スプリット計算機でコースに合わせたレースプランを作成できます。
ペースバンドの活用
ペースバンド(目標通過タイムを印刷したリストバンド)は、疲労で判断力が鈍る後半の道しるべになります。5kmごとの目標スプリットを確認し、1kmごとの5〜10秒のブレは許容範囲と考えましょう。ペースバンド作成ツールで無料で印刷できます。
トレッドミル速度とランニングペースの換算表
トレッドミルは速度(km/h)で表示しますが、ランナーはペース(分/km)で考えます。このトレッドミルペース換算表で、目標トレーニングペースに対応するトレッドミル速度をすぐに確認できます。
トレッドミル速度-ペース対照表
| トレッドミル速度 | ペース (分/km) | ペース (分/マイル) | 用途 |
|---|---|---|---|
| 7.0 km/h | 8:34 | 13:47 | ウォーキング / リカバリー |
| 8.0 km/h | 7:30 | 12:04 | ジョグ / ウォームアップ |
| 9.0 km/h | 6:40 | 10:44 | 初心者イージーラン |
| 10.0 km/h | 6:00 | 9:39 | イージーラン |
| 10.5 km/h | 5:43 | 9:12 | サブ4マラソンペース |
| 11.0 km/h | 5:27 | 8:47 | 中程度のラン |
| 12.0 km/h | 5:00 | 8:03 | サブ3:30マラソンペース |
| 13.0 km/h | 4:37 | 7:25 | テンポラン |
| 14.0 km/h | 4:17 | 6:54 | 速いテンポ / 閾値 |
| 15.0 km/h | 4:00 | 6:26 | インターバル |
| 16.0 km/h | 3:45 | 6:02 | 高速インターバル |
| 18.0 km/h | 3:20 | 5:22 | スプリント / レペティション |
クイック換算公式
トレッドミル速度からペースへの変換公式はシンプルです:ペース(分/km)= 60 / 速度(km/h)。例えば、10 km/hの設定で60 / 10 = キロ6分00秒。
覚えておくと便利な換算:10 km/h = キロ6分、12 km/h = キロ5分、15 km/h = キロ4分。この3つの基準点を覚えれば、中間の速度も推測できます。即座の換算にはペース速度変換ツールをご利用ください。
ペースゾーンの理解
ペースゾーンは、ランニングの努力を異なる生理学的強度に分類し、各々が異なるエネルギーシステムと適応をターゲットにしています。Jack DanielsのVDOTシステムは5つの主要トレーニングゾーンを定義しています。
イージーペース(Eペース)
基盤となるペースで、VO2maxの59〜74%。20分5Kのランナーでは約キロ5分15秒〜5分45秒。この強度で有酸素酵素の発達、毛細血管密度の構築、結合組織の強化が起こります。週間走行距離の70〜80%はイージーペースで行うべきです。
マラソンペース(Mペース)
VO2maxの75〜84%で、快適にハードだが2〜5時間持続可能。マラソンペース走(13〜25km)は、レース強度での脂肪燃焼効率を教えます。
閾値ペース(Tペース)
テンポペースまたは乳酸閾値とも呼ばれ、約60分持続できる最速のペース。VO2maxの83〜88%。閾値トレーニングは乳酸クリアランス能力を向上させ、持続可能なスピードの上限を引き上げます。典型的な閾値ワークアウトには20分テンポランやクルーズインターバルが含まれます。
インターバルペース(Iペース)
VO2maxの95〜100%をターゲットにする高強度の3〜5分の努力。800m〜1200mのリピートが一般的。心血管系の最大容量を構築します。
レペティションペース(Rペース)
最速のトレーニングゾーンで、200〜400mの短くシャープな努力。ランニングエコノミーと神経筋のスピードを発達させます。
ペースゾーンを知ることで、漫然としたランニングが目的のあるトレーニングに変わります。
世界記録と日本記録のペース
自分のペースを世界記録・日本記録と比べると、ランニングレベルの現在地がわかり、目標設定の参考になります。世界記録・日本記録と必要ペース(2026年8月時点):
男子世界記録のペース
5000m — 12:35(ジョシュア・チェプテゲイ、2020年・トラック):2:31/km。12分以上VO2max付近の強度を維持する必要があります。
10000m — 26:11(ジョシュア・チェプテゲイ、2020年・トラック):2:37/km。5000mよりわずか6秒/km遅いだけです。
ハーフマラソン — 56:51(ヨミフ・ケジェルチャ、2026年):2:42/km。約1時間この強度を保つには極めて高い乳酸性作業閾値(LT)が必要です。
フルマラソン — 1:59:30(サバスティアン・サウェ、2026年ロンドン):2:50/km。公式レースで達成された初のサブ2です(キプチョゲの1:59:40(2019年)は特別なタイムトライアルで、公認記録ではありません)。
マラソン日本記録のペース
男子 — 2:04:55(大迫傑、2025年12月バレンシア):2:58/km。鈴木健吾の2:04:56(2021年)を1秒更新した、大迫自身3度目の日本新記録です。
女子 — 2:18:59(前田穂南、2024年1月大阪):3:18/km。野口みずきが2005年に樹立した記録を19年ぶりに塗り替えました。
市民ランナーとの対比
サブ4(5:41/km)は男子世界記録ペースのほぼ2倍、サブ3(4:15/km)でも約1.5倍です。サブ3ランナーでも日本記録ペースより1kmあたり約1分18秒遅い——記録の次元の違いを体感できる数字です。上の計算機で自分のペースを算出し、現在地を確認してみてください。
ペース計算の数学
ランニングペースとスピードは同じコインの裏表です。基礎となる公式を理解すると、トレーニングやレース中の暗算に役立ちます。
ペースの公式
ペースは「1単位の距離をカバーするのにどれだけの時間がかかるか」に答えます。
ペース(分/km)= 合計時間(分)÷ 距離(km)
例えば、10kmを50分で走った場合:50÷10=キロ5分00秒。マラソン(42.195km)を3時間30分(210分)で走った場合:210÷42.195=キロ4分58秒。
スピードの公式
スピード(km/h)= 距離(km)÷ 時間(時間)
同じ10kmラン50分の場合:10÷0.833時間=12.0 km/h。
メトリックとインペリアルの換算
1マイル=1.60934キロメートル。分/kmから分/マイルへの換算は1.60934を掛けます。実用的な換算例:キロ5分00秒=マイル8分03秒、キロ6分00秒=マイル9分39秒、キロ4分00秒(世界クラスのマラソン領域)=マイル6分26秒。