ハイロックスのダブルス&リレー|ルール・重量・戦略
ダブルスでも8kmは全部自分で走ります。分けるのはステーションだけで、重量は半分になりません。ダブルスとリレーのルール・重量・分担のコツを解説します。
ポイント
- ダブルスでも走りは半分になりません。2人が8本の1kmをすべて一緒に走り、分けるのはステーションの回数と距離だけです。
- 重量はシングルスと同じ、半分にはなりません。ダブルス男子も152kgのスレッド、片手24kgのファーマーズを担当します。
- ミックスダブルスは男子オープンの重量です。6kgのウォールボール、152/103kgのスレッド——公式表で男子と同じ列に並びます。
- リレーは別物です。4人でひとりずつ動き、トランジションゾーンでハイタッチ交代。重量はオープンのみ、Proはありません。
ダブルスとリレーは、多くの人がHYROXに初めて出るときの入り口です。8つのステーションを一人で抱えず、相棒や4人チームで分担できます。ただ、初めてだと必ず面食らうのがこの点——ダブルスでも走りは半分になりません。2人とも8本の1kmをすべて、一緒に走り切ります。分けるのはステーションの作業であって、8kmの走りではありません。この記事では、ダブルスとリレーの進み方、部門ごとの重量、どちらを選ぶか、そして相棒とどう分担するかを一気に整理します。
ダブルスのルール(走りは一緒、ステーションは分担)
ダブルスは2人がペアで標準コース——8本の1kmと8ステーションが交互——を回ります。初挑戦者がつまずくルールは、すべて「一緒にいること」に関わります。
- 1kmは毎回2人一緒に走ります。ルールブックは明確で、各ステーション間の1,000mは2人並んで走らなければなりません。片方が先に行くと1分のペナルティ——走りは分担できません。
- ステーションの出入りも2人一緒です。2人がそろわないと開始できず、回数や距離を終えて2人同時に出て初めて完了です。
- ためすぎると記録が出ません。「一緒にいない」ペナルティが3回を超えると、チームは「Out Of Competition(競技外)」——完走はしても順位はつきません。
一方で、ステーション内の作業は自由に分けられます。公式の例が「You Go I Go(ユー・ゴー・アイ・ゴー)」——1,000mのローイングなら、片方が自分で決めた距離(例えば250m)を漕いで交代し、全距離を終えるまで繰り返します。半々でも、その種目が得意な方に寄せてもOK。休む側の唯一のルールは立っていることで、ステーション区画内で膝をつく・座る・寝るのは不可です。各ステーションが初めてなら、8種目の解説がレース順に一つずつ説明しています。
ダブルスの重量:半分にはならない
ランナーが必ず聞く、いちばん直感に反する点です。ダブルスの重量はシングルスと同じで、半分にはなりません。ダブルスのチームも、ソロの男子選手と同じ152kgのスレッドを押します。分けるのは各自が何回・何メートル担当するかであって、重り自体ではありません。ルールブックは5つのダブルス部門を挙げ、重量では3段階に集約されます。
| 種目 | ダブルス女子 | ダブルス男子 ・ 女子Pro ・ ミックス | ダブルス男子Pro |
|---|---|---|---|
| スレッドプッシュ(50m) | 102kg | 152kg | 202kg |
| スレッドプル(50m) | 78kg | 103kg | 153kg |
| ファーマーズキャリー(片手) | 16kg | 24kg | 32kg |
| サンドバッグランジ(100m) | 10kg | 20kg | 30kg |
| ウォールボール(100回) | 4kg | 6kg | 9kg |
この表から2つ。まずミックスダブルスは男子オープンの重量です——公式の列がそのまま「ダブルス男子 / 女子Pro / ミックス」なので、ミックスのペアは6kgのウォールボールを投げ、103kgのスレッドを引きます。次に、スレッドはソリ込みのシステム総重量です。スキーエルグ・ローイング・バーピーブロードジャンプは追加重量がなく全員共通。重量以外で唯一違うのはウォールボールの目標高で、性別で決まり女子2.70m・男子3.00m——ミックスでは2人とも同じ6kgの球を、それぞれの高さに投げます。この3段階の元になるシングルスの数字は、ランナー向け入門ガイドにまとまっています。
ダブルスとリレーの違いと選び方
リレーはダブルスとは本当に別のレースです。4人チームで、各自が2×1kmを走り対応する2種目を行います。8本の走りと8ステーションを分け合い、同時に動くのは常に1人だけ——残る3人は待機します。交代はトランジションゾーンでハイタッチ。走り終えた人が次の人にタッチして退場します。どの走りとステーションを誰がやるかは完全にチームの自由。リレーはオープン重量のみでProはなく、ミックスリレーは女子2人・男子2人です。年齢区分もリレーだけ別で、4人の平均年齢でUnder-40か40+に分かれます(ダブルスは2人の平均で、シングルスと同じ14区分)。フィニッシュも独特で、最後の走者が締めの100回ウォールボールを行う間に他の3人が合流し、4人そろってゴールします。
では、どれを選ぶか。シングルスは完全な挑戦と自分だけの順位が欲しい人へ。ダブルスは相棒が1人いて、ステーションは分担しつつ走りは全部走りたい人へ——最もバランスが良く、初レースの定番です。リレーは4人の仲間や、体力差のあるグループで各自が無理のない分担をしたいときに。いちばん賑やかで、初心者にやさしい形式です。
相棒との分担のコツ
ダブルスとリレーの戦略は、この「分け方」に尽きます。唯一の正解はありませんが、原則はあります。各ステーションは半々ではなく、得意な方に寄せて分ける。スレッドやキャリーは重くて強い方に多く、差の小さいスキーエルグやローイングは均等に。マシンでは1,000mの割り方が争点で、一度で長く替える(600/400など)派と、短く刻む(400/400/200)派がいます。刻むほうがパワーは保ちやすい一方、交代のたびに数秒かかります。
相棒が動いている間あなたは休めるので、自分の担当区間はソロのペースより攻めて大丈夫です——各走りにソロ選手より回復した状態で入れます。これがダブルスの利点ですが、走りをごまかさないことが前提です。あなたも8kmを走り切るので、ペースは自分の本当のソロ基準で組みます。あてになる「ダブルスの平均タイム」は公表されていないので、まずHYROXタイム計算ツールで自分の基準を出し、ペース計算ツールで「妥協した走り」の区間を数字に落とします。交代で押すべきか休むべきかは心拍ゾーンで判断を。形式そのものを練習するなら、HYROXのトレーニングプランが、ダブルスの成否を分ける「走り→ステーション」の切り替えを鍛えてくれます。
参考文献
- (2026). HYROX Doubles Rulebook 26/27. hyrox.com.
- (2026). HYROX Relay Rulebook 26/27. hyrox.com.
- (2026). HYROX Singles Rulebook 26/27. hyrox.com.