GPXビューア|コースを地図・標高・km別ペースで表示

GPXビューア

大会やトレイルのコースGPXをドロップするだけ。地図と標高プロファイルが連動し、km別ペースと勾配補正ペース、登り区間まで出ます。ファイルはアップロードしません。

ファイルは端末から出ません。読み込むのは地図の背景だけで、OpenStreetMapとOpenTopoMapのタイルサーバーから取得します。

GPXファイルからコースを読み解く手順

  1. GPXファイルを入れる

    枠にファイルをドラッグするか、クリックして端末から選びます。Garmin Connect、Strava、ヤマレコ、YAMAPからの書き出しや、大会公式サイトが配布するコースGPXが使えます。ファイルはブラウザの中だけで読み込み、アップロードはしません。

  2. サマリーを読む

    距離、累積標高の上りと下り、動いていた時間、平均ペースと勾配補正ペース、地形の区分が最初に出ます。累積標高は2つ並びます。時計やアプリの表示に近い5mしきい値の数字と、隣り合う点の差をすべて足した単純合計です。

  3. 地図とプロファイルでコースをたどる

    標高プロファイルにカーソルを重ねるか指でなぞると、地図上の位置が連動して動きます。プロファイルを横にドラッグして登りを1つ選ぶと、その区間の距離、上昇量、平均勾配と最大勾配が出ます。ファイルに時刻が入っていれば、その区間のタイムも出ます。

  4. 登りとスプリットを確かめる

    登りの一覧には、それぞれの登りがどこから始まってどこまで急になるかが出ます。スプリットの表はkmまたはマイルごとの標高差を出し、時刻があればタイム、ペース、勾配補正ペースも並びます。表はCSVで保存できます。

累積標高がアプリごとに合わない理由

同じGPXファイルでも、累積標高(獲得標高)は数え方で変わります。だから本ツールは1つに絞らず、2つの数字を並べて出しています。

  • しきい値法(メイン表示):標高を軌跡上50mの範囲でならしたうえで、直前の底から5m以上上がってはじめて1回分と数えます。時計やアプリが出す数字に近いのは、ふつうこちらです。
  • 単純合計:隣り合う点のプラスの差をすべて足したものです。

2つがずれるのは、GPSや気圧計の1点ごとの測定にはかならずゆらぎがあり、そのプラス側だけが合計に足し込まれるからです。まったく平らな道を走っても、単純合計は0mになりません。

アプリ側も、それぞれ独自の数え方をしています。

  • Strava:サポートページで累積標高は「推定値」だと明記し、上昇と数えるかどうかに「しきい値」を使っていると書いていますが、その値は公開していません。
  • Garmin:気圧高度計のある時計はデバイスが記録した標高を、ない機種はGarminの標高モデル(DEM)を使います。標高ソースの切り替えはGarmin Connectのウェブ版(アクティビティ右上の歯車)からで、アプリではできません。

やることは2つです。大会の公式コース図に載っている獲得標高と見比べるときは、メイン表示のしきい値の数字を使ってください。それでも大きく食い違うなら、コースが違うのではなく数え方が違うだけのことが多いので、主催者が示している算出方法を先に確認します。

プロファイルをペース配分に変える

登りで平地と同じペースを守ろうとすると、そこだけで脚を使い切ります。守るのはペースではなく力です。どれだけペースを落としてよいかは、勾配から逆算できます。

下の表は本ツールが使っている換算です。勾配3%は「100m進むあいだに3m上がる」坂で、平地を5:00/kmで走る人ならこうなります。

勾配平地との差平地5:00/kmなら
+3%7.5%遅い5:23/km(+23秒)
+6%15%遅い5:45/km(+45秒)
+10%25%遅い6:15/km(+1分15秒)
+15%42.5%遅い7:08/km(+2分8秒)
−3%4.5%速い4:47/km(−14秒)
−6%9%速い4:33/km(−27秒)
−10%15%速い4:15/km(−45秒)

下りが得になるのは−10%あたりまでで、それより急になるとブレーキがかかって逆に遅くなります。6%の登りで45秒失っても、同じ6%の下りで戻るのは27秒だけです。だから同じ距離でも、アップダウンのあるコースは平坦より遅くなります。この換算はRunDidaの簡易的な工学モデルであって、研究から出た結論ではありません。

使い方はこうです。プロファイルを横にドラッグして登りを1つ選ぶと、その区間の平均勾配といちばん急な勾配が出ます。平均勾配を表に当てて、その坂で許すペースを先に決めておきます。急な坂では歩いたほうが速い場面もありますが、その境目は体格や走力で変わるので、本番前に実際の坂で試して決めてください。

区間ごとの目標に落とし込むならヒルペーシング戦略計算機、走ったあとに登り区間と平地の区間を同じ物差しで比べるならGAP計算機が続きです。

GPXに入っているもの、入っていないもの

GPXは位置を記録するためのフォーマットです。仕様(Topografix GPX 1.1)で必須なのは各点の緯度と経度だけで、標高(メートル)も時刻(UTC)も任意の項目です。標高のないファイルや時刻のないファイルは、珍しくありません。

  • 軌跡(trk):実際に走った記録です。ふつう時刻が入っているので、ペースまで出ます。
  • ルート(rte):これから走る予定の線です。時刻がないため、地図と標高と登りの一覧までは出ますが、ペースの列は出ません。大会が配るコースGPXも時刻を持たないことが多く、扱いは同じです。
  • ウェイポイント(wpt):地点の印です。エイドやチェックポイントが入っていることがあり、本ツールは何km地点にあたるかを計算して並べます。

心拍数、ケイデンス、気温は、GPXの標準部分ではなく拡張(GarminのTrackPointExtensionなど)に入っている場合だけ読めます。この拡張ではケイデンスが「1分あたりの回転数」として定義されているので、いつもの歩数の半分くらいの値が出ることがあります。その場合は片足だけを数えた値なので、2倍して読んでください。ラップ(周回)はGPXには入りません。Stravaのヘルプも、TCXのほうがGPXより多くの情報を持つと説明しています。

日本でよく使うアプリからの書き出し口はこうです。

  • Garmin Connect:ウェブ版で「アクティビティ」を開いて対象を選び、右上の設定歯車アイコンから「GPXにエクスポート」。
  • Strava:ウェブ版のアクティビティ詳細ページのアクションボタン(…)から「GPXをエクスポート」。ヘルプによると、自分のアクティビティを書き出した場合は、位置と時刻のほか心拍数、ケイデンス、気温も含まれます。
  • ヤマレコ:山行記録を開いて「地図出力/その他の機能」から「GPXファイル」。他人のログと「らくルート」で作った自分のログはプレミアムプラン限定です。
  • YAMAP:登山計画の詳細画面にある「GPXデータ」からダウンロード。公式の案内ではプレミアム限定機能です。

読み込んだファイルは端末から出ません。ただし地図の背景画像はOpenStreetMapとOpenTopoMapのタイルサーバーから取得するため、それらのサーバーには開いた地図の範囲は伝わります。ファイルの中身は伝わりません。

よくある質問

GPXファイルはアップロードされますか?

いいえ。ファイルはブラウザの中だけで読み込み、サーバーには送信しません。ただし完全にオフラインというわけではありません。地図の背景画像はOpenStreetMapとOpenTopoMapのタイルサーバーから取得するので、それらのサーバーには「地図のどのあたりを開いたか」は伝わります。ファイルの中身やコースそのものが送られることはありません。

累積標高がStravaや時計の数字と合わないのはなぜですか?

数え方が違うからです。本ツールのメイン表示は、標高を軌跡上50mの範囲でならしたうえで、直前の底から5m以上上がってはじめて1回分と数えます。あわせて、隣り合う点のプラスの差をすべて足した単純合計も出しています。1点ごとの測定にはかならずゆらぎがあり、単純合計はそのプラス側だけを拾い続けるので、大きめの数字になります。数え方が違えば同じコースでも数字は合いません。どちらかが壊れているわけではありません。Stravaは累積標高を推定値と明記していてしきい値の値を公開しておらず、Garminは気圧計の有無で標高の出どころが変わります。

勾配補正ペース(GAP)とは何ですか。ここではどう計算していますか?

同じ力で平地を走ったらどのくらいのペースだったか、に直した値です。登りでペースが落ちても、力の出し方までは落ちていないことを示せます。本ツールは、上りは勾配1%につき約2.5%遅く(10%を超えると1%につき3.5%)、下りは−10%まで1%につき1.5%速く、それより急になると再び遅くなる、という換算を使っています。RunDidaのGAP計算機と同じ簡易モデルで、工学的な近似であって研究から出た結論ではありません。

時刻の入っていないコースGPXでも使えますか?

使えます。大会が配布するコースGPXのように時刻のないファイルでも、地図、標高プロファイル、登りの一覧、区間ごとの標高差はそのまま出ます。出ないのはタイム、ペース、勾配補正ペースの列だけです。レース前に登りの位置と勾配を確かめる用途なら、これで足ります。

心拍数やケイデンス、気温は読めますか?

ファイルに拡張データが入っていれば読めます。GPXの標準部分にあるのは位置と標高と時刻だけで、心拍数などはGarminのTrackPointExtensionのような拡張に入ります。Stravaのヘルプによると、自分のアクティビティを書き出した場合は、GPXに位置と時刻のほか心拍数、ケイデンス、気温が含まれます。

ケイデンスがいつもの歩数の半分くらいで表示されたときは、拡張の定義が「1分あたりの回転数」なので片足分の値です。2倍して読んでください。

大会やトレイルのコースGPXはどこで手に入りますか?

まず大会の公式サイトを確認してください。コース紹介のページにGPXを置いている大会があります。大会公式にない場合の回り道は次の3つです。

  • ヤマレコ:山行記録を開き「地図出力/その他の機能」から「GPXファイル」。他人のログと「らくルート」で作った自分のログはプレミアムプラン限定です。
  • YAMAP:登山計画の詳細画面にある「GPXデータ」からダウンロードします。公式の案内ではプレミアム限定機能です。
  • 自分の時計の記録なら、Garmin ConnectやStravaのアクティビティページから書き出すのがいちばん早いです。
FITやTCX、KMLのファイルは読めますか?

いまはGPXだけです。時計から上がってくる元のファイルは多くの場合FIT形式ですが、Stravaならアクティビティ詳細ページ、Garmin Connectならウェブ版の同じアクティビティから「GPXをエクスポート」を選べます。変換ソフトを探す必要はありません。

参考文献 1 件の査読論文
  1. Minetti, A.E., Moia, C., Roi, G.S., Susta, D., & Ferretti, G. (2002). Energy cost of walking and running at extreme uphill and downhill slopes. Journal of Applied Physiology. doi:10.1152/japplphysiol.01177.2001