VDOT早見表(30〜60)— 距離別等価タイムとTペース
直近レースの距離列で、自分のタイムに最も近い行を探してください。その行があなたの現在のVDOTで、同じ行に並ぶ他の距離は今の実力で狙える等価タイムです。右端のTペース(閾値/テンポ走)はVO2maxの88%にあたる強度で、上の計算ツールに実際のレース結果を入れれば、Tゾーン全体(VO2maxの83〜88%)の範囲とE・M・I・Rペースまであなたのスコア専用に算出されます。
| VDOT | 5K | 10K | ハーフ | フル | Tペース /km |
|---|---|---|---|---|---|
| 30 | 30:41 | 63:49 | 2:21:17 | 4:49:49 | 6:24 |
| 32 | 29:05 | 60:27 | 2:13:55 | 4:35:17 | 6:05 |
| 34 | 27:38 | 57:25 | 2:07:17 | 4:22:11 | 5:48 |
| 36 | 26:21 | 54:42 | 2:01:18 | 4:10:19 | 5:32 |
| 38 | 25:10 | 52:15 | 1:55:51 | 3:59:30 | 5:18 |
| 40 | 24:06 | 50:01 | 1:50:54 | 3:49:37 | 5:06 |
| 42 | 23:08 | 47:58 | 1:46:22 | 3:40:33 | 4:54 |
| 44 | 22:14 | 46:06 | 1:42:12 | 3:32:12 | 4:43 |
| 46 | 21:24 | 44:23 | 1:38:21 | 3:24:29 | 4:33 |
| 48 | 20:38 | 42:48 | 1:34:48 | 3:17:19 | 4:24 |
| 50 | 19:56 | 41:20 | 1:31:31 | 3:10:40 | 4:15 |
| 52 | 19:17 | 39:58 | 1:28:28 | 3:04:28 | 4:07 |
| 54 | 18:40 | 38:42 | 1:25:37 | 2:58:40 | 4:00 |
| 56 | 18:05 | 37:31 | 1:22:58 | 2:53:15 | 3:53 |
| 58 | 17:33 | 36:24 | 1:20:28 | 2:48:09 | 3:46 |
| 60 | 17:03 | 35:22 | 1:18:09 | 2:43:22 | 3:40 |
VDOT計算ツールの仕組み
RunDida VDOT計算ツールはジャック・ダニエルズのランニング・フォーミュラの数学モデルを実装しています。レース距離とフィニッシュタイムを入力すると2つの生理学的方程式を適用してVDOTスコアを導出します。
最初の方程式はレース速度でのランニングの酸素コストを、2番目の方程式はレース持続時間にわたって維持できるVO2maxの割合をモデル化します。VDOTから800mからマラソンまでの同等レースタイムと5つのゾーンのトレーニングペースが生成されます。
VDOTの背後にある科学
VDOTはジャック・ダニエルズ博士とジミー・ギルバートにより開発され1979年に初めて発表されました。
酸素コスト方程式
VO2 = -4.60 + 0.182258v + 0.000104v²で速度vでの酸素需要を推定します。二次項はより高い速度での非線形増加を捉えています。
持続可能な努力方程式
%VO2max = 0.8 + 0.1894393e-0.012778t + 0.2989558e-0.1932605t。5分間のレースではVO2maxの約98%、2時間のマラソンでは約82-84%で運動可能です。
理論からトレーニングへ
VDOTの力はその逆方向への動作にあります。VDOTが確立されると目標強度レベルを設定し方程式を逆算してトレーニングペースが導出されます。すべてのトレーニングペースが現在のフィットネスに生理学的に較正されます。
5つのトレーニングゾーンの理解
各VDOTベースのトレーニングゾーンは特定の生理学的適応を対象としています。
イージーペース(E)— 基盤
イージーペースは会話ができる楽さで有酸素エンジンを構築します。エリート持久力アスリートはトレーニング時間の約80%を低強度で費やしています。
マラソンペース(M)— レースリハーサル
目標レース努力の維持を訓練し脂肪酸化能力とグリコーゲン効率を向上させます。
閾値/テンポ(T)— パフォーマンスの乗数
乳酸閾値を引き上げより長い期間でより速いペースの維持を可能にします。20分テンポランやクルーズインターバルが典型的なフォーマットです。
インターバル(I)— 上限の引き上げ
VO2maxを開発します。セッションあたり15〜20分のIペース作業を目標にします。
レペティション(R)— スピードとエコノミー
短く速い200-400m反復で神経筋スピード開発とランニングエコノミーの改善を目指します。
VDOTの実践ガイド
VDOTスコアは完全なトレーニングシステムです。単一の数値ではなく、週間計画・ペース配分・目標設定の全てを導く座標軸として使えます。
トレーニング週の構成
構造の整ったトレーニング週は通常2〜3回のクオリティセッション(T・I・Rワークアウト)を含み、残りはEペースのイージーランです。マラソントレーニングでは週1回はMペースのロング走を組み込みましょう。5K・10K向けなら、IとTワークアウトを重視します。
ガーミンとの使い分け
ガーミン(Garmin)ウォッチのレース予測値は心拍変動・ランダイナミクスから推定されるため、コンディションや計測環境に左右されます。本計算機は実際のレース結果から算出するため、ピーキング時の実力指標としてより信頼できます。ガーミン予測値とVDOT計算結果が2〜3ポイント以上ずれる場合は、直近のレース結果を基準にVDOTを再設定するのが定石です。
時間の経過に伴う調整
トレーニングサイクル(6〜12週間)あたり1〜2VDOTポイントの上昇が一般的な目安です。4〜6週間ごとにタイムトライアルまたはレースで再計算してください。ブレイクスルーで大きく上がったように見えても、ペース上昇は一度に1VDOTポイントまでに留めるのが故障予防の鉄則です。
レース当日の戦略
VDOTが予測するレースタイムは理想的な条件(平坦・気温10〜15℃・追い風なし・適切なテーパリング)を前提としています。手元の実績が目標レースと違う距離しかない場合は、マラソン予想タイム計算で距離換算した目標タイムを先に出しておくと、当日のペース設定がぶれません。暑さや起伏のあるコースでは暑さ調整計算機や高度調整計算機で補正しましょう。前半は予測ペースを上限として走り、後半は体調次第で調整するのが安全なレース運びです。